2006年06月30日 (金) | 編集 |

東京公演が終わった。
行って来たお友だちは、みんな、ヤラレてきてるみたいよ。
そう、みんな涙、涙のファイナルやったらしい・・・
初日からみんなが絶賛してたんやけど、どの役者さんも、とにかくステキなんやて。み、観たい・・・
さてさて、そしていよいよ、大阪公演やね〜。
東京千秋楽を迎える頃、芳樹さんは「凄いこと」になってたらしくて? 号泣状態?やったとか。そんなに魂を込めた舞台なのかと思うと、観るまでに気持ちが重くなってきて・・・今頃、魂のぬけがらみたいになったりしてないかな。
仕切り直して大阪へ来てくれるとしても、すでに身構えてしまってる私自身を、いかに無にしようかと・・・
なので? また原作を読み直してみる・・・。
萩尾望都という漫画家さんの作品は、「ポーの一族」とか題名は知ってるけど読んだことがなかったんよね。私より10年くらい若い人が読者世代やないかと思うねんけど。書かれた1980年代は結婚して子育てをし始める時代で、この頃の少女マンガはあまり読んでないねんな。この時代の「流行歌」も私の中では欠落してるし〜。何をしてたんやろ・・・長女を産んだ前後、本は読んでた・・・歴史小説とか推理小説とかやけど・・・マンガは、ダンナが持って帰ってくるビッグコミック系しか(笑)読んでなかったような・・・
なので、「トーマの心臓」は、私にとっては初めて読む萩尾作品ということなんよね・・・。
私には信仰がないので、キリスト教の教義や聖書に書かれていることはよくわからない。「トーマ」の中にちりばめられている美しい言葉も、初めはよく理解出来なくて。いや、今でもあまり理解できてないかもしれないけど・・・。
だから、最初に読んだ時は、少年たちの苦悩を、それほど深くとらえられなかったと思うんよね。
エーリクの母マリエへの愛や、オスカーの父への愛・・・それぞれの置かれた環境の中で少年たちは苦悩するんやけど、優等生でであろうとしたユーリの中の「悪魔」は、大なり小なり誰にでもあるものだと思うし、だから愛せないとか、愛されてはいけないなんてことはないよね。愛がその「悪魔」を消してくれるんやから・・・そう、大人な私は思った。
そんな、愛すべき少年たちのお話しを何度も読み返すと、そのたびにまた違った印象を受けるのも、このマンガの特徴かもしれないね。
後半、エーリクが「ボクの片翼をあげる」と言った時に、ユーリは気付くよね。亡くなったトーマの愛を・・・あのページを読んだら、大人な私なのに? 涙が出てきてとまらなかったし・・。
Lifeの藤原さんがDaily Lifeで「犠牲愛」という言葉を使ってはったけど、私はこの言葉はあんまり好きやないかな。「犠牲」って悲劇的やん。客観的にはそうかもしれないけど、トーマも、エーリクも、犠牲になろうとしたのではなくて純粋な愛がそう言わせたと思うし。ユーリを生かせるために「ボクの翼をあげる」って・・う〜ん、「無償愛」、かな?
ユーリがすべてをエーリクに打ち明けるところで、またまた涙した私・・・人はそれがないと生きていけない・・・それは、愛やね。うん。
ま、大人になると、愛はなくても、お金さえあれば生きていけるんやけどさ・・・おいっ! (笑)
「トーマ・・」の本を買ったのは先月の初め。
実は、私は、病床にあった母の入院先でこの本を読んでました。
自分の好きなことをしながら楽しく余生を過ごしたいからと、自宅療養をしていた母。何事にも前向きな母やったけど、徐々に状態が思わしくなくなって、先月、いわゆるホスピスに入院したんですね。
そこはヴォーリズ建築のレトロな雰囲気の病院で、礼拝堂があり、病院付きの牧師さんがいて、医師も看護師もみんなキリスト教精神をもって患者に接してくれる病院でした。
わずかな期間とは言え、母が心穏やかに過ごせたのはホントにありがたかったと思ってます。
後で知ったんやけど、母はそこの牧師さんをわざわざ病室に呼んで話をしたことがあったみたい。母の好きな音楽を入れたカセットの袋の中に「賛美歌」と書いたカセットがあるのを見つけて、なんか不思議な気持ちになって、
「賛美歌を聴いてるの?」って聞いたら、母はニコッと笑ってうなづいて。
ちなみに・・実家は浄土真宗やねんけどね〜
3人姉弟が交代で付き添っていたんやけど・・・まさか最後になると思ってなかったその夜、私が、母に付き添ってたんですよ・・・そして、眠れない母と付き合いながら、この「トーマ・・」を繰り返し読んでいたんですね・・・。
だから、多分、私にとっては特別なマンガになるやろな・・・。
あの日から1ヶ月。
今、手にとって読むと、また違った目で読めるのかもしれないね・・・大阪公演まで8日。
いろんな意味で、楽しみ・・・

